研究開発

CONNEXX SYSTEMSが研究中の新技術

当社は、単なるOEM蓄電池メーカーではなく、電気エネルギー貯蔵に係る革新的技術を駆使して、電気エネルギー貯蔵システムの設計、インテグレーション、オペレーション・サポート、メンテナンス・サービスをワンストップで行なう、電気エネルギー貯蔵に係るトータル・ソリューション・プロバイダーを目指します。

Hyper BatteryTM ハイパー電池TM

キャパシタと同程度の出力、20倍以上のエネルギー密度

電気エネルギーを効率的に利用するには、高エネルギー型の蓄電デバイスと共に、大出力型の蓄電デバイスも必要不可欠です。現在、大出力型の蓄電デバイスは、キャパシタに限られますが、そのエネルギー密度はLiB電池の1/100程度であり、エネルギー密度の向上が求められています。当社は、新型の負極材SCCを用いて、キャパシタと同等の高率放電/高率充電特性、さらにはキャパシタの20倍以上のエネルギー密度を有する新しい電気化学的デバイス「Hyper BatteryTM」(「ハイパー電池TM」)の開発を進めています。

Hyper BatteryTMは、電池抵抗を可能な限り小さくするため、および、大電力使用時の発熱をすばやく取り去るために短冊状薄電極を多数枚積み重ねた「True Stack構造」を持ちます。また、ハイパー電池TMは、薄板板状形状に4つのセルを格納した、12V系の電池となっています。

このような特長を有するHyper BatteryTMは、以下に示すような様々な産業分野に技術革新を起こす次世代型板状電池です。

  • 48V-IS(Idle-stop)及びHEV/PHEV用途

    Hyper BatteryTMは、50C(72秒で完全充放電する充放電レート)のパルス充放電をこなし、回生電力の回収や急加速をサポートします。

  • 再生可能エネルギーの平準化

    「安全、簡素、高信頼性」といった特徴を有する第一世代Bind BatteryTMにHyper BatteryTMを組み合わせることにより「大電力吸収性能」という特徴が加わった、第二世代Bind BatteryTMとなります。太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギー発電は、発電電力が秒単位で激しく変動するため、系統電力への負担が大きく、普及が妨げられています。第二世代Bind BatteryTMを再生可能エネルギー発電所に設置することにより、ショックアブゾーバーとして発電電力を平準化できるようになります。

Shuttle BatteryTM シャトル電池TM

鉄と空気で動く「蓄電池」

当社は、安価で安全な鉄を燃料とし、化石燃料に匹敵する高いエネルギー密度を有する、超高エネルギー密度型の次世代蓄電デバイス「Shuttle BatteryTM」(「シャトル電池TM」)の開発を進めています。Shuttle BatteryTMは、固体酸化物型燃料電池(SOFC)と、鉄-空気電池とを融合した高温作動型の全固体蓄電池です。この蓄電池は、システムを大型化することで、7000Wh/L以上(現行リチウムイオン電池の14倍以上)という高いエネルギー密度の実現も可能な革新的な蓄電池です。

Shuttle BatteryTMの放電メカニズムは、SOFCの放電により生成される水を、鉄粉と反応させることで水素を再生する仕組みです。この反応は可逆反応であり、充電が可能です。燃料電池と異なり、水素を連続供給する必要がないので、改質器や高圧保存設備、水素ガス・タンク、水素ガス・パイプライン、水素ガス・ステーション等は全て不要となり、社会インフラ投資を含めたエネルギーコストが激減します。安価な鉄と無料の酸素を活物質とするため、Shuttle BatteryTM自体のコストも、その性能からは考えられないほど低く抑えることができます。また、主要な材料は不燃物(セラミックと鉄)であり、系内で発生している水素ガス量も微量であるから、全固体で安全性が高い蓄電デバイスです。

なお、鉄粉と水との水素生成反応は400℃以上の高温であり、鉄粉表面が焼結することにより、徐々に反応速度が低下するという課題があります。しかしながら、既に当社は、鉄粉に特殊な表面処理を施し、鉄粉の焼結を防ぐことでサイクル特性を向上させることに成功しています(特許第5210450号)。

Shuttle BatteryTMは、より長期間/大規模なロードレベリングが可能な大規模蓄電システムや、EV、E-Boat、E-Plane等の電動式移動体の飛躍的な普及を可能にする技術として期待されています。

SCC Silicon-Carbon Composite Material (負極材)

リチウムイオン電池の3倍の容量を実現する負極材

情報家電分野や自動車分野等では常に、より容量の大きなリチウムイオン蓄電池(LiB)が求められています。負極材として炭素(グラファイト)を用いた現行のLiB は、その容量が理論限界に近づいており、さらなる大容量化のためには新しい負極材の実用化が必要不可欠です。

負極材の大容量化のために、グラファイトの10倍以上、4200mAh/?の容量を有するシリコンに注目が集まっています。シリコン負極材の課題はサイクル特性にあり、世界各国の大学、研究機関、企業でサイクル特性改善のための開発が行われていますが、グラフェンやシリコン・ナノチューブなどの高機能材料が用いられており、実用性に乏しいのが現状です。当社では、高価な材料を用いることなく、微小シリコンを炭素からなる導電ネットワークに均一に分散させる技術を確立し、現行負極材の3倍以上に相当する1200?h/?以上の高容量と、良好なサイクル寿命を両立させた次世代LiB向けの革新的負極材「「SCC; Silicon-Carbon Composite)」の開発に成功しました(特許第5227483号)。SCCは、経済産業省「戦略的基盤技術高度化支援事業」として開発を進めており、現在、実用化最終段階にあります。

SCCは優れたサイクル性能を持ち、150サイクル後も容量の低下がほとんどありません。これは現行グラファイト負極材と同等程度の性能であり、従来のシリコン系材料に比較して圧倒的に優れたサイクル性能を有しています。また、SCCの表面構造は現行グラファイト負極材とほぼ同一であり、現行グラファイトと全く同じハンドリングが可能であるのみならず、電極工程装置も既存品を使うことができるというメリットも併せ持っています。そのため、SCCは電池メーカーが量産しやすい材料であると言えます。