持続可能な物流推進に寄与する産業用蓄電池
物流業界における脱炭素化を促進する産業用蓄電池の役割
物流業界におけるCO2排出の現状
物流業界におけるCO2排出の現状は、輸送活動が中心にあるため、多大なエネルギー消費とCO2排出を伴います。グローバルな気候変動対策の一環として注目されており、業界全体での排出削減が求められています。
運送業、倉庫業のカーボンニュートラル推進
輸送活動はもとより、倉庫や配送センターは、冷暖房・照明・機械の稼働に多くのエネルギーを消費します。特に大規模な物流施設では冷凍・冷蔵のためのエネルギー消費が増加しておりこれがCO2排出量の一因となっています。
運送業や倉庫業におけるカーボンニュートラルの推進
企業の社会的責任とカーボンニュートラル
今では世界154ヵ国・1地域が2050年までにカーボンニュートラルを実現することを表明しました。(2021年4月現在)。企業に対してCO2削減の努力を強く求められている中、SDGs(持続可能な開発目標)推進と相まって、企業規模に関わらず、脱炭素に取り組むことが、経営に関わるリスク軽減につながります。
物流業界におけるCO2排出の現状と課題
運送業や倉庫業など、物流業界におけるカーボンニュートラルの推進は気候変動への対応として重要な課題となっています。再生可能エネルギーの導入が進む一方で、多くの施設が依然として化石燃料ベースの電力に依存しています。これらの業界では、輸送活動や物流施設のエネルギー消費によるCO2排出が大きな問題であり、電力消費が大きく、電力源に依存する形でCO2排出量が増減します。カーボンニュートラルを実現するためには、再生可能エネルギーの活用やエネルギー効率の改善が必要です。その中でも、産業用蓄電池はエネルギー管理とカーボンニュートラル推進において重要な役割を果たすことが可能です。再生可能エネルギーとの組み合わせで、電力コストの削減やエネルギー自給率の向上が期待できます。
産業用蓄電池の導入で再エネ設備を最適に運用
企業における環境負荷の低減対策に有効
再生可能エネルギーの導入促進など、環境に配慮した取り組みが求められています。脱炭素社会の実現には、再生可能エネルギーが必要です。しかし発電出力が天候に左右されるなど、不安定な電源の安定供給には、再エネの電気を貯めておく必要があります。その際、大容量の蓄電池は欠かすことができません。太陽光発電と産業用蓄電池を組み合わせて自然エネルギー電源を有効活用することでCO2削減に寄与し、創エネでエネルギー消費量の削減が可能です。国の脱炭素政策の中でも、再エネと蓄電池を組み合わせた活用法を支援しようという姿勢が明確になっており、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けた動きが加速している中、産業用蓄電池の導入は脱炭素化の取り組みに貢献することができます。
持続可能な物流推進に寄与する産業用蓄電池
運送業、倉庫業などの物流施設の脱炭素化に向けて産業用蓄電池と太陽光発電の組み合わせは、CO2排出削減やエネルギー自給率の向上、電力コスト削減、災害時の事業継続力の向上など、多くのメリットをもたらします。産業用蓄電池はエネルギー管理とカーボンニュートラル達成において重要な役割を果たします。企業は持続可能な物流運営を実現し、環境と経済の両方に配慮した施設運営を推進できます。
産業用蓄電池の省エネとコスト削減効果とは
電気代の高騰と下落する買取価格
2021年から電気代が高い状態が続いています。年間電気代が多額であり、総コストに占める割合が高い製造業や小売業、規模別では大企業においては影響が大きく、更なる節電努力や省エネルギー施設・設備の導入を検討する企業が増えています。世界情勢による燃料高騰化や値上がりし続ける再エネ賦課金など様々な要因により今後も電気代は上昇が予想されます。早めの対処でリスクの軽減、電気代高騰対策を図ることが重要です。
電気料金が高騰している主な理由
① LNG(液化天然ガス)などエネルギー価格の高騰
② 円安による調達コストの上昇
③ 再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上がり
④ ウクライナ侵攻の長期化やイスラエル紛争など
▼日本のエネルギー 2021年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」
〈参照:経済産業省資源エネルギー庁 HPより引用〉
エネルギーコストの削減
非常用電源の確保と環境に配慮した取り組みの両立に多くの企業が導入し始めている「自家消費型太陽光発電+産業用蓄電池」
脱炭素経営において、エネルギーコストの削減は企業にとって非常に重要な要素です。企業がカーボンニュートラルを目指しつつ、経済的な負担を軽減するためには、エネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの活用が不可欠です。産業用蓄電池を利用して、電力需要が高い時間帯を避け、電力消費を平準化することが可能です。電力料金が高騰するピーク時間帯を避け、電力料金を削減する「ピークシフト」、または消費電力を減らす「ピークカット」により、企業の電力コストを削減が可能です。
再生可能エネルギーの自家消費によるエネルギー自立
太陽光発電と産業用蓄電池を導入することで、運送業、倉庫業などの物流施設が必要とするエネルギーを自家消費型で供給できるようになります。発電したエネルギーを蓄電し、必要なときに使用することで、電力会社からの外部電力購入を減らし、エネルギー自立を図ることが可能です。これにより、外部の電力供給に依存しない、より安定したエネルギー管理が実現します。
ピークシフトとピークカットの活用
産業用蓄電池を導入することで、ピークシフトやピークカットを効果的に行えます。例えば、太陽光発電によって得た電力を昼間に使用し、ピーク時には蓄電池からの電力供給を行うことで、電力需要の高い時間帯の外部電力依存を減らし、契約電力の低減にもつながります。蓄電池を使うことで、電力の使用が集中する時間帯(ピーク時)の電力消費を抑える「ピークカット」や安価な夜間電力で蓄電して昼間に使用する「ピークシフト」が可能になります。電力料金体系によるコスト上昇を回避し、効率的なエネルギー運用が実現します。
将来のエネルギーコストのリスクヘッジ
電力市場は価格変動が激しく、エネルギーコストが将来的に上昇する可能性があります。太陽光発電と産業用蓄電池を併用することで、再生可能エネルギーの利用により、エネルギー自給率の向上が見込まれ、外部の電力価格に左右されるリスクを軽減し、安定したコストでエネルギーを供給できるようになります。これは、長期的なエネルギーコストの削減や事業の安定化につながります。
長期的なコスト安定
太陽光発電と産業用蓄電池の初期投資は比較的大きいものの、一度導入すれば、長期的にはエネルギーコストの削減が期待できます。また、電力価格の変動リスクから企業を守り、安定したエネルギー供給と運用が可能になります。長期的な視点で見ると、持続可能なエネルギーインフラの整備により、コスト面でも利益を得ることができます。特に電力料金が高騰する際でも、コスト上昇を抑えられるため、財務面でのリスク軽減に寄与します。
脱炭素化戦略による企業価値の向上
環境認証取得の促進
太陽光発電や蓄電池を活用した再生可能エネルギーの導入は、ISO14001といった環境認証の取得に役立ちます。これにより、運送業、倉庫業などの企業は環境配慮型の物流施設としての評価を高め、CSR(企業の社会的責任)やSDGs(持続可能な開発目標)に貢献することで、社会的信頼性の向上も期待できます。自家消費型エネルギーシステムと蓄電池の導入は企業が持続可能な活動に真剣に取り組んでいることを示す象徴的なアプローチです。これにより、環境に配慮した企業としてのブランド価値を高め、顧客やパートナーからの評価も向上します。
グリーンサプライチェーンの構築
サプライチェーン全体での持続可能性向上
物流業界では、持続可能性の向上をサプライチェーン全体に広げる取り組みが進んでいます。取引先やパートナー企業と協力し、サプライチェーン全体でのCO2排出量削減やエネルギー効率向上を進めています。サステナブルなパートナーシップを結ぶことで、企業全体の持続可能性を高めています。サプライチェーン全体での協力が持続可能な物流を築くための重要な要素になります。
産業用蓄電池で災害時の停電対策
産業用蓄電池と太陽光発電を活用した防災対策
今後30年以内に震度6弱以上の大地震が高確率で発生すると想定されています(首都圏直下型地震70%/南海トラフ地震70%)。いつ発生するかわからない災害に対する備えが必要です。停電して電気の供給が止まっても、蓄電池に蓄えておいた電気があれば電気を使い続けることができるのでBCP(事業継続計画)対策として緊急時に備えることができます。蓄電池と太陽光発電の連携で、長引く停電に対応が可能です。
事業継続性の向上
物流施設や倉庫では、天候や災害により停電が発生した際にも物流オペレーションを維持することが求められます。自然災害などの非常時においても、重要業務を継続するための備えが求められる昨今、多くの企業が、蓄電池と太陽光発電と組み合わせることで創エネでエネルギー消費量の削減と合わせて災害時のBCP対策を進めています。蓄電池の導入で停電時の電源確保、事業の早期復旧に繋がります。蓄電池は停電時にバックアップ電源として機能し、物流業務が中断するリスクを軽減します。特に、重要な倉庫管理システムや冷蔵施設など、電力供給が途絶えると重大な影響を受ける設備において、電力の安定供給が確保されることで、事業継続性が向上します。
導入イメージ
スワイプしてご覧いただけます。
バックアップの例 |
冷凍および冷蔵機器・貨物用エレベーター、汚水用ポンプ、事務所棟の非常用電源や倉庫内の非常照明など |
補助金等の活用もご相談ください
補助金を活用できれば、設備の導入コストを下げることが出来るかもしれません。補助金・助成金は、各省庁や地方自治体が独自に提供しており、政策に応じて新たなものが出てきています。法人の種類や規模、地域等によっては補助金等の交付を受けることができたり、税制上の優遇措置を受けることができる場合があります。補助金を活用し、自然災害などによる停電の備えとして、産業用蓄電池/非常用電源設備の導入を検討してみませんか。
蓄電池導入に使える補助金の情報
▼R5補正「物流拠点機能強化支援事業」(非常用電源設備の導入補助)4次公募を実施〈国土交通省〉
災害時や電力不足時においても、サプライチェーン上における物流拠点において電源機能を維持し、迅速かつ円滑な物資輸送体制を確保することが必要である一方、非常用電源設備は、導入費用の高さ等を考慮すると、自助努力で導入することは企業にとって大きな負担となっています。そのため、本事業では、災害対応能力の強化を図るために非常用電源設備の導入支援を行い、物流拠点において電源機能を維持し、迅速かつ円滑な物資輸送体制の確保を目指します。
【応募期間】10月10日(木)~11月8日(金)17時必着
【この補助金は終了しました】
▼令和6年度 物流脱炭素化促進事業〈国土交通省〉
物流施設において再エネ関係施設を整備し、一体的かつ効率的にエネルギー共有を行うことにより物流事業全体の脱炭素化を図る事業に対して支援を行うことが本事業の目的です。
税制措置について
産業用蓄電池の導入時には、「中小企業経営強化税制」という税制措置を受けることができます
中小企業経営強化法に基づき「経営力向上計画の認定」を受けた中小企業者が、設備投資による企業力の強化や生産性の向上のため、一定の設備投資を行う際に税制措置を受けることのできる税制です。CONNEXX SYSTEMSの産業用蓄電システムは、電池工業会が発行する「中小企業等経営強化法の経営力向上設備等及び生産性向上特別措置法の先端設備等に係る生産性向上要件証明書」に該当しているので、中小企業経営強化税制(即時償却等)の税制措置が受けられます。
CONNEXX SYSTEMSの産業用蓄電池
運送業や倉庫業などの物流業界における再生可能エネルギーと産業用蓄電池の活用
産業用蓄電池の導入は再生可能エネルギーとの組み合わせにより再生可能エネルギーの効率的な活用と運用コストの最適化に貢献します。物流業界における電力コストの削減、エネルギー供給の安定性、カーボンニュートラルの推進など持続可能な運営の促進が可能になるだけでなく、企業の競争力を強化しつつ長期的なコスト削減を実現する手段の一つになり得ます。
持続可能なエネルギーソリューション
産業用蓄電池は、コスト削減、事業の安定性向上、再生可能エネルギーの効率利用、そしてカーボンニュートラル達成に有効な手段です。特にエネルギーコストが高騰している現在、産業用蓄電池の導入は多くの産業にとって戦略的な投資となり得ます。企業が持続可能なエネルギーソリューションを導入することで、長期的な競争力を高めるための重要な要素となります。
スワイプしてご覧いただけます。
エネルギーコストの削減 |
蓄電池を利用することで、電力の料金が安い時間帯に蓄電し、ピーク時や高コストの時間帯に使用する「ピークシフト」や「ピークカット」が可能になります。これにより、電力コストを削減することができ、企業の経済的負担が軽減されます。 |
再生可能エネルギーの効率的な利用 |
産業用蓄電池は、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの余剰電力を蓄えて、必要なときに使用することができます。これにより、再生可能エネルギーの利用率が向上し、企業のCO2排出削減や環境保護に貢献します。 |
非常用電源としての活用 |
災害や停電時に、産業用蓄電池はバックアップ電源として機能し、工場やオフィスビルなどの重要な機器を稼働させ続けることができます。これにより、事業の継続性(BCP: Business Continuity Plan)を確保できます。 |
カーボンニュートラルやSDGsへの貢献 |
再生可能エネルギーを産業用蓄電池と組み合わせて利用することで、企業のCO2を削減し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献します。これにより、環境に配慮した企業イメージを強化することができます。 |